この度ギャラリーヤマグチは展示場、アートブックライブラリー&ブックショップ、ドナルド・ジャッドの家具及び資料の展示室(小数・点)小規模なCafe Kunst-Bauを併設した、計280平方メートルのスペースに移転することになりました。新たにスペースの名称「Gallery Yamaguchi Kunst-Bau/ギャラリーヤマグチ クンストバウ」とし、下記の展覧会にて移転オープンいたします。

2004年11月1日月曜日グランドオープニング_同日
17:00よりオープニングパーティー
展覧会会期_2004年11月1日月曜日─11月30日火曜日
開廊時間_11:00─18:00(展覧会初日のみ15:00開始)*各展覧会共通
休廊日_日曜日*各展覧会共通
会場_ギャラリーヤマグチ クンストバウ及三井商船築港ビル102号室

総勢8人の作家が各会期、会場に分かれて7つの展覧会。


「インドラの網」
 大洋から浮かび上がった世界の中心に、伝説上名高い須弥山(*ルビ*しゅみせん)がそびえ、「33の神々」という天国の頂上には、インドラ(帝釈天)の住まいがある。すべての建物が金でできていて、地面は綿のように柔らかな「美の光景」という町に「インドラの勝利の宮殿」が建っている。その宮殿内部には特別な部屋があり、天井には四方八方無限にひろがる不思議な素晴らしい網がかかっている。きらきらと輝く糸のそれぞれの結び目には美しい宝玉がついていて、また個々の宝玉は他の宝玉と無限に反射し合っている。
 この「インドラの網」のイメージは、その最も意味深い識見の一つに対して視覚的な説明を大乗仏教に与えている。すなわち、すべてのものは究極的に同じであり、すべてのものは互いに浸透し合うということだ。この「重々無尽」の思想を表象するのにインドラの網の物語が使われた華厳経を根本とする仏教の宗派は、7世紀頃中国においてその頂点をなした。それが後に華厳宗として知られるようになった。
 言葉あるいは絵画によって華厳教の概念をここで説明しようとするものではないが、私の仕事が鑑賞されるにあたってのある背景を多少とも提示することにした。華厳教の思想は、知的作業と修行の両面からも理解することが難しいが、昨年より興味をもったこうした事柄から「インドラの網」シリーズは描かれた。

サイモン・フィッツジェラルド 2004

(サイモン・フィッツジェラルドのサイト)
 彼のペインティングは、繊細な水平線を乾ききっていない絵の具に刻むことを通して解釈される呼吸時の瞑想そのものである。この過程を通して確立された躍動的な構造は、全くもって注目すべきものであり、絵画という伝統的媒体に関する一つあるいは一連の行動の証拠を暗示している。注視すべきは、呼吸を幾重もの水平線で表現するというフィッツジェラルドの意図が、いかに字を書くことと瞑想に関係しているかということである。どういうわけかこの作品には満足感に浸った自惚れといったものはなく、また何とかして西洋理論のわずらわしい押し付けから逃れようとするような目立った軽薄性もない。(Robert C, MorganによるNY Artsのレビューテキストの抜粋)」
 この記事は2000年に開催された「Towards Utopia」CASOで発表された-Breathe-のシリーズのレビューです。その後、2002年に-Arcadia-シリーズを発表し、今回紙の作品-Indra's Net-の発表になります。常に人間特有の奥深い精神的な問題を絵画としてどう表現して行くのかを問い続けています。展覧会は10点の紙にアクリル、ジェッソを用いた作品により構成されます。
鈴木たかしコメント:
Colours and notes
「音は無限です。
全ての音は平等です。
音の組み合わせにテンポを加えると
音楽になります。
色は無限です。
全ての色は平等です。
色の組み合わせはただの色のコンビネーション。
ただしそれは僕の音楽。」

(鈴木たかしのサイト)
 鈴木たかしはロンドンで建築家として、イギリス国立劇場やモニュメントの設計の仕事に携わっていました。30歳でアーティストを志し、チェルシー美術学校に入学。その後ロンドンを拠点としヨーロッパ、日本と精力的に作品を発表しています。今回はキャンパスに樹脂を用いた小品10点程を展示します。

会場_特設会場:三井商船築港ビル102号室
作家コメント
感覚的な事から始まる一連の出来事。それらは客観的に捉えうるだけの外在化された出来事ではない。接触と共振、包囲する振動、光、ゆるやかなゆらぎ、移動する身体、刻々と変化する状況が重なりあって、連鎖する劇場が感じられることになる。同時性のなかの空間的な作品。(素材:ピアノ線、光、レンズなど)

(椎原保のサイト)
藤枝守 略歴(http://www.fujiedamamoru.com/profile.htmlより)
 1982年よりカリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)音楽学部博士課程に留学 。その間、作曲を湯浅譲二、モートン・フェルドマン、ゴードン・ムンマ 、フリオ・エストラーダの各氏に師事。また、同大学の機関、音楽実験セ ンターでコンピュータ・ミュージックも学ぶ。88年に博士号(Ph.D. in Music)を取得。 1982年の「今日の音楽(Music Today)」作曲賞に入選。合衆国滞在中には、ISCM国際現代音楽祭(カナダ '84)やピッツバーグ国際音楽祭('86)に入選。《オーケストラの修辞学》で第5回入野賞(198 4)。1984年から1年間アジア文化会議(Asian Cultural Council, ニューヨーク)の奨学金を受ける。オランダ・フェスティバル('83)、キャルアーツ ・フェスティバル(ロサンジェルス '84)、パシフィック・リング・フェスティバル(サンディエゴ '86)、ミュージック・フロム・ジャパン(ニューヨーク '85,89,94)などのフェスティバルで作品がとりあげられている。また、2000年には、日本文化藝術財団から奨励賞を受ける。

作家コメント
有機質なものと無機質なものを組み合わせることにより普段の生活を表すことができる。その普段の生活も新しいものへの通過点であり、有機質なものと無機質なものも手段となる。全て流れていくものであるが、その中には間というものがある。間は一定を保てる唯一の時のような気がする、その間を有機質なものと無機質なものの関係を表現しながら意識できるような作品を見てみたい。

略歴
1977 京都市生まれ
2000 嵯峨美術短期大学専攻科 三次元表現コース卒業
2002 現在、京都嵯峨芸術大学彫刻コース助手として勤務中
個展
2001 アートスペース虹(京都)
2003 galerie 16(京都)
グループ展
2004 京都府美術工芸新鋭選抜展(京都文化博物館)
    under trial (海岸通りギャラリーCASO)
(山内麻起子のサイト)
作家コメント
「肌」を題材に、視覚から触覚を感じるような作品を作りたいと思っています。例えば、無機質な物質に触れたときに伝わる冷たさから、やがて自分自身の温かさを感じるように、じんわりと伝わるような感覚をイメージしています。

略歴
1978 兵庫県宝塚市生まれ
2000 大阪芸術大学 美術学科 絵画コース卒業
個展
2000 Sui(金沢)
2000 OギャラリーUP・S(東京)
2001 a dialogue in colors (MEM INC・大阪)
2002 「境界/反復」(CASO・大阪)
2003 Oギャラリーeyes(大阪)
2004 Oギャラリーeyes(大阪)
グループ展
2000 Towards Utopia  New Generation ’00 (CASO・大阪)
2003 井谷 菜々×林 嘉一
   Daydream believer ―自律する光の記憶(gallery coco・京都)



作家コメント
色彩の微細なゆれを追うように見ることができるような作品を制作したいと思います。

略歴
2000 京都市立芸術大学大学院修了
個展
2004 海岸通ギャラリーCASO
グループ展
2000 New Generation '00 (海岸通ギャラリーCASO)
2003 絵画の証 (海岸通ギャラリーCASO)


作家コメント
−Lop Nor(ロプノール)シルクロード(中国ウイグル自治区)にある数々の謎に包まれた「さまよえる湖」−
日によって形態・色などが変化し、現実に存在するモノを異なる角度から撮影した数枚の写真。それらを組み合わせ、現実には存在しない架空のシーン(景色)を創り出しています。写真のもつ浮遊感、砂漠に似た色調、現実には存在しない場が写真の中で存在しているという不思議な感覚を表現しています。

略歴
1975 神戸市生まれ
1998 甲南女子大学文学部フランス文学科 卒業
グループ展
2003 photo montage exhibition(gallery ART GUILD,東京)
   L'impression d'eau〜水の印象〜(strork gallery,神戸)
2004 現代美術インディペンデントCASO展(海岸通ギャラリーCASO,大阪)