■青木野枝 製鉄記念広畑病院作品設置 2013年3月
  
他の画像 

<青木野枝 製鉄記念広畑病院コミッションワーク コンセプト>

作品タイトル:
「空の水/体の水−I」「空の水/体の水-II」(室内作品)

製鉄記念広畑病院に設置される彫刻をつくる際に私が大切にしたいことは、「病院」ということである。人が生活のなかの重要な場面で必ず関係をもつ場所、それが病院である。それは、人間の他者に対する善意に裏付けられた、素晴らしい機関である。再生と復活、生と死が人の側にあるようにつくられた装置といえるかもしれない。人はそこで誕生し、臨終のときを迎える。また、そこに立ち会いそれを見届け、手助けする。人はその場所で様々なことを感じ、深くもの思いに耽り、自分と他者との関係について考えたりするのだと思う。それゆえ、1つの生命にとって、最も大切な場所であると私は思う。私は病院にいる方々の気持ちに寄り添えるような、そんな彫刻がつくれたらと心から思う。
病院の入り口となる場(ロータリー)に置かれる彫刻は、人の視線をしっかりと受け止める強さと、のびやかに外に向かっていくようなおおらかさが必要だと考えた。
空から雨として水が降りてきてまた上昇していく、その循環のなかで私達は生きている。

私達の身体の中にもあるその循環を形に、彫刻にしたい。

そこからガラス越しに見える彫刻は、ロータリーのものよりも繊細で、病院の室内で過ごす方々に対して優しい雰囲気を与えるような彫刻でありたい。

長い時間見ていても飽きのこない不思議な彫刻にしたいと思う。

青木野枝 2013